というのは、下腹部に広範囲にある臓器になります。小腸は約4m、大腸は約1.5mという長さのこの臓器の場合、腸の辺りに感じる痛みは、右側で感じるのか、左側で感じるのかによって原因が変わってきます。ここでは、「右側」が痛い場合、「左側」の腸が痛む場合の原因と対処法をご紹介します。
左側の腸が痛い原因は?
左側の腸が痛いと感じる場合には、大腸の左側にある部分(S状結腸や下行結腸)に炎症が起こっている可能性や、腸捻転といって腸がねじれてしまっている可能性を疑うことが多くなります。また腸閉塞といって、腸が何かしらの原因で詰まってしまうという状態に陥ってしまう事もあります。
腸捻転や腸閉塞になると、消化したものが大腸を通過することが出来なくなってしまいますので、腹痛や背中などにも痛みを感じます。もしこれが激痛の場合には、命を落としてしまう危険性がある危機的な状況になりますので、大至急 医療機関の受診が必要です。
左の腸が痛いのは病気の可能性も…
実は左の腸が痛いと感じている場合、胃炎や胃潰瘍など胃にトラブルを抱えているケース、そして膵臓にトラブルを抱えているケースなども考えられます。また、左側には心臓も比較的近い位置にあるために、心臓にトラブルが起こっている可能性もあります。
痛みが続く、左側の腸でも やや上腹部という場合には、このような病気が原因の可能性もありますので、医療機関を受診しましょう。
右側の腸が痛い原因は?
腸の右側に痛みがある場合、大腸にある虫垂の部分が炎症を起こす虫垂炎、つまり【盲腸】を疑うことがあります。盲腸は最初はおへその辺りにチクチクとした痛みを感じますが、徐々に右側に痛みが移動するように感じる事が多くなります。痛みは継続して、吐き気を感じたり熱が出るといったこともあります。
他にも、右の下腹部に痛みを感じる場合には【クローン病】が、右上腹部に痛みを感じられる場合には【十二指腸潰瘍】などが原因の場合もあります。
腸の痛みは病気の可能性もある
この右上腹部の痛みは、先ほど紹介した病気以外にも、肝臓や胆道といった臓器の病気を疑うことがあります。肝臓の病気といえば、肝炎や肝硬変、さらに肝臓がんなどがありますよね。胆道の場合には、胆嚢炎や胆石などが該当します。
どれも重篤な病気の可能性もあるので、右側の腸が痛いと感じて、その痛みが続く場合には、医療機関に早めに受診をしに行きましょう。