吐血は、口から血を吐くことです。吐血する理由はいくつかありますが、胃潰瘍でも吐血する場合があります。胃は消化器官であり食べ物を消化するために胃酸が分泌されています。胃酸によって食べ物を溶かすことで腸で栄養を吸収しやすくするのが働きといえます。
胃はこの胃酸に負けないように内側は粘膜によって保護されていますが、何らかの理由により粘膜が薄くなったり無くなったりすることで、胃酸が胃壁を溶かしてしまいます。これが【胃潰瘍】と呼ばれる状態で痛みが発生します。吐血した時はどうすればいいのでしょうか?後半でご紹介します!
胃潰瘍で吐血する理由は?
胃潰瘍で吐血するような状態では、かなり症状が進んだ状態で潰瘍によって胃壁が溶けそこから出血した状態といえます。ゆるやかな出血であればそれほど影響はありませんが大きな血管が破れた場合には大量出血を引き起こして吐血や下血を引き起こすことになります。
なお、血管は一定の圧力で血液が流れており、大量出血を起こすと血圧が低下するため、目眩や冷や汗といった自覚症状が出ますし、出血する量が多いと失神することもあります。
対処法や治療法について
胃潰瘍で吐血した場合の対処法としては安静にすることが重要です。出血量が少なくても拡大する可能性があるため無理に動かず救急車を呼び病院に行く必要があります。
治療法としては内視鏡で破れた血管に止血剤を注射しクリップで血管を塞いで出血を止める方法のほか、レーザーで出血した部分の血管を焼いて止血するといった方法もあります。これらの治療で効果が出ない場合には大掛かりな手術で出血部分を塞いで止めることになります。また出血が多い場合には輸血などで血液のバランスを保つ治療が行われます。