人間の胃液には食べた物を消化するために強い酸が含まれていますが、この胃液が出すぎてしまい胃の粘膜を傷つけてしまうことによって、胃潰瘍が起こります。過労などによるストレスや睡眠不足が、主な原因とされています。
胃潰瘍の治療中は禁酒すべき?
胃潰瘍の治療中は、禁酒しなければなりません。しかし、「少しくらいなら良いのではないか」と考えて、ついアルコールを摂取してしまうという人も多いです。そこで、飲酒が胃潰瘍の治療にダメな理由をよく理解しておきましょう。
胃潰瘍に飲酒がダメな理由は、いくつかあります。まず、飲酒は胃液の分泌を促進させてしまうという理由があります。胃潰瘍は、そもそも胃液の分泌が過剰となり胃を攻撃して起こってしまうので、胃液が増えてしまうと潰瘍がさらに悪化してしまうのです。さらに、飲酒することによって体内のアルコールの濃度が高くなると、胃液の刺激はさらに強まってしまいます。また、アルコールは胃の粘膜を破壊してしまう作用があります。
アルコールには、たんぱく質を凝固させるという働きがあるのですが、胃を保護するための粘膜にはたんぱく質が多く含まれて居るので、これが凝固してしまうことによって粘膜が破壊されてしまいます。そのため、潰瘍が悪化したり、新たなものができやすくなってしまうなどの悪影響があるのです。このような理由から、胃潰瘍の治療中には禁酒しなければならないと言えます。また、完治した後もしばらくは飲酒はできる限り避けた方が良いです。