十二指腸潰瘍の手術時間や費用について!入院期間の目安は?

十二指腸潰瘍の手術

十二指腸潰瘍の治療法は日々 進歩していて、昔と比べて治りやすく、簡単に行えるようになってきました。しかし、自宅での治療ではなく、症状が重い場合などに十二指腸潰瘍は手術が必要になることがあります。

そこで今回は十二指腸潰瘍の入院期間や費用などについてお伝えしていきたいと思います!

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十二指腸潰瘍の手術について

十二指腸潰瘍の治療法

十二指腸潰瘍は胃潰瘍と同様、ピロリ菌などによる過剰な胃酸分泌などが原因となって、十二指腸の粘膜に炎症が起こる病気です。近年になって治療法が改善されたと紹介しましたが、どのように変わってきたのでしょうか?

以前の治療法としては、入院して胃に負担をかけないような食事をする食事療法やできるだけ体を休めて自己回復させようとする安静療法が主な方法でした。しかし、最近になって十二指腸潰瘍を発症するほとんどの原因はピロリ菌という細菌に感染してしまうことであると分かりました。これに伴ってピロリ菌の除去療法が急速に発達し、薬を服用することで比較的簡単に治せるようになっていったのです。

しかし、薬剤やピロリ菌の除菌による治療では治らない十二指腸潰瘍も存在します。以下のような場合がそれに該当します。

・強い症状が続く潰瘍
・出血が多く内視鏡では止めることができない潰瘍
・潰瘍が治っても幽門閉塞症状(胃と十二指腸の間が通れない状況)が改善しない潰瘍
・潰瘍部に穴が開いた状況(穿孔)になってしまい、腹膜炎症状が現れた潰瘍

このような潰瘍は、薬などによる内科的治療では治ることが少なかったり、薬の効果が表れるまでの時間的な余裕がないため、外科的な治療、つまり手術などの対象となります。

十二指腸潰瘍の手術「大網被覆術」とは?

大網被覆術の費用

最近では手術対象となる十二指腸潰瘍は、十二指腸が穿孔を起こした潰瘍のケースがほとんどで、腹腔鏡(お腹に穴を空けて)手術による「大網被覆術(たいもうひふくじゅつ)」という手術が行われます。この手術は、潰瘍の穴のあいた部分に対して、胃から、カーテン状に小腸を覆ってい脂肪の膜を縫い付ける方法です。この手術は短時間で行うことができ、また腹腔鏡下で手術を行うため、開腹手術の必要がなく、合併症も少ないとされています。

しかし、術後も合併症が生じることがあります。発熱や痛みといった訴えが起きる可能性があり、手術後は血液検査やX線などの画像検査で状態を把握することが重要となります。

入院期間の目安はどれくらい?

入院の期間

十二指腸潰瘍の治療は内科的治療と外科的治療に大きく分けることができます。また、内科的治療は入院しなくてもいい場合が多いのに対して、外科的治療では入院が必要となります。先に上げました「大網被覆術」などは手術のため、傷口や全身状態の管理が必要になるほか、麻酔を用いるため、術後の管理が必要であるため入院が必要です。

十二指腸潰瘍治療での平均入院期間は厚生労働省の発表では平均22.1日間であるとされています。一般的には、約2週間から3週間と他の病気と大差はありませんが、胃や十二指腸潰瘍では、患者全体の約1%しか入院していません。このことからも分かるように、十二指腸潰瘍で入院することは少ない一方で、十二指腸潰瘍で入院するほどの治療が必要となる方もいないわけではないという事が分かります。

手術費用に保険は適応される?

手術費用 保険

手術や入院の際に気になるのが費用の問題ですね。厚生労働省の発表で十二指腸潰瘍で入院した場合、平均22.1日間であり、入院費用は1日平均9050円という調査結果から、その総額は20万円近くかかってしまうことが分かります。

病気の中には、手術や入院が必要な病気であっても、保険が適用されない病気も存在しますが、十二指腸潰瘍は手術や入院に対して保険の適用があります。しかし、高額療養費制度の適応ともなるため、自己負担額は10万円以下となることがほとんどですが、治療費はあくまで目安にすぎません。病院によって価格設定は異なりますし、個々に合った部屋や他の病気があるかどうかなど、いろいろな条件によって必要な費用は変わりますので、病院に確認するようにしましょう。

入院した場合は日数も費用もかかるので、悪化する前に通院治療で治してしまうことが大切です。また、発見が遅れてしまうとすでに重症化していたという状態になってしまうかもしれません。十二指腸潰瘍の初期症状として、以下のチェック項目を見てみてください!

•夜、お腹がすいてきたときによく腹痛がする
•吐血や血便がある
•吐き気やむねやけのようなものがある

これらの項目に当てはまる場合は、十二指腸潰瘍のおそれがあります。早めに病院で検査を受けてみることをおすすめします!

治療法が改善されたことにより昔は発症したら命にかかわる病気であった十二指腸潰瘍も最近では通院治療で楽に治すことができるようになってきました。しかし、重症化した場合は、手術と入院が必須です。早めの治療を心がけるようにしましょう!

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